【感想】父の詫び状 向田邦子

爆笑問題のカーボーイで思い立った

長年聞いている爆笑問題のラジオにて、今年に入ってからか樹木希林さんが亡くなった週の放送を聞いて思い出したのだ。

爆笑問題が昔、日曜日にやっていたラジオの取材で、太田さん自身が樹木希林さんをインタビューした。

その際、樹木希林さんが昔出演されたドラマの脚本を書いた向田邦子さんについて話していた様子を最近の放送で太田さんが語っていて向田さんの本が読みたくなった。

不謹慎かも知れないが、太田さんのこの回の語りが素晴らしかったので是非ネット上で探して聞いてみて欲しい。

向田邦子の書き方

所謂エッセイの形で短い話が綴ってあるのだけど、とにかく初めは戸惑った。

今まで他のエッセイを読んだ事のある人は特にそう感じるはずだ。

一つのエッセイの中に、過去の自分自身の経験、そのキーワードについて改めて今調べた事、友達の話、家族の話が散りばめられているのである。

エッセイなのでダラダラ次回に続く訳もないので、後半になってその一つ一つの点が線になっていく。

このスタイルについてはあとがきにて素晴らしいと書かれていたが、個人的にはあまり好きではなかった。

話がバラバラ過ぎて慌ただしく時系列もバラバラなもんでぼーっと読んでいると何の話だったのか分からなくなり、何度となく読み返す事となってしまったからだ。

 記憶を鮮明に描く

昔のエピソードを思い出しながら書いているとは思えないほど、ひとつひとつの描写が鮮明に描かれていて感動した。

自分の人生においてこんなに沢山語れる程のエピソードがあったかと思い返してみたが、とてもじゃないが一冊の本を書けるほどは思い浮かばないのである。

こういう表現者に共通するのは、全力で日々を生きていて、沢山の人と触れ合い、生活の一コマもネタにならないかとアンテナを張り巡らせている。

だからこそ、細かい描写が可能になるのだ。

 とても憧れてしまう素晴らしい生き方だ。

 

新装版 父の詫び状 (文春文庫)

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新装版 父の詫び状 (文春文庫)

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